長野の安曇野にあるオーガニックブルーベリー農園「ブルーベリーの森あづみの」です。
ブルーベリーの森あづみのでは、ブルーベリーの植え付け時に、「硫黄粉」という資材を散布しています。
今回はこの「硫黄粉」について書いてみました。
硫黄粉は硫黄を粉末にしたもの

「硫黄粉」は、その名前のとおり硫黄を粉末状にしたものです。
硫黄は天然成分であり、土壌にも比較的多く含まれるため、植物の栄養素のうち「多量要素」に分類されることがあります。
水に溶けると硫酸になるので、少しずつ溶けて、土壌を酸性にする働きがあります。
土壌pHを下げる硫黄粉

植え付け時に、お椀半分ほど(約100g)散布しています。
1m2に100gの硫黄粉を撒くと、土壌酸度(pH)が1ほど下がるようです。
実際にやってみると、ほぼそのように変化しました。

ブルーベリーの圃場の土壌酸度がpH5.5~6.0くらいなので、だいたい4.5~5.0くらいになります。
有機物が分解されたりする過程で生じるアンモニア態窒素は、土壌が弱酸性~中性付近ですと、硝酸隊窒素に変化しやすくなります。
ブルーベリーが利用しやすいのはアンモニア態窒素ですので、酸性土壌はブルーベリーの成長に有利になり、成長を助けると考えられます。
硫黄粉は獣害除け効果がある

硫黄は動物に対して忌避効果があるようです。
ブルーベリーの森あづみのでは、シカやクマの被害はありませんが、モグラの被害がでる場合があります。
モグラが途中で掘るのをやめて逃げた跡をみかけるので、実際に効果がありました。
私の栽培の師匠もイノシシ除けとして使っています。
モグラもイノシシも有機マルチの下などに集まるミミズやコガネムシの幼虫などを食べにきていると思われます。
林業関係でも植林した樹木のシカやクマの皮剥ぎ被害を防ぐため、硫黄を用いた忌避剤が研究されています。
ブルーベリーの植え付け時に硫黄粉を散布

今のところ、硫黄粉はブルーベリーの植え付け時にのみ散布しています。
植えつけ時に散布している範囲は1m2以下程度の範囲であり、その範囲は酸性土壌となりますが、樹が成長するにつれて、根の範囲はどんどん広がっています。
それに合わせて、広い範囲に酸度調整はしていませんが、ブルーベリーの樹はあまり問題なく、成長していきます。
そもそも、硫黄は比較的安定している物質ですが、永続的に効果は期待できませんが、基本的に追加もしていません。
土壌適応性が広い、ラビットアイ系品種が多いこともあるかもしれません。
成長とともに、土壌酸度については、相対的に重要度が下がるのかもしれません。
実は、初期成長にも、極端な差が無い可能性もあるのかもしれません。
硫黄粉は、初期成長の補助を狙いつつ、今のところ、獣除けのウエイトがやや高くなっている感じです。
この辺りは、実際に様々な例を比較をしてみないとわからない点ではありますので、地道に研究していきたいと思っています。

