長野県の安曇野にあるオーガニックブルーベリー農園「ブルーベリーの森あづみの」
ブルベリーの品種は、系統によってグループが分かれます。
日本で栽培されているブルベリーの品種は大きくわけて「ハイブッシュ系」と「ラビットアイ系」に分かれます。
ハイブッシュ系も「北部ハイブッシュ」「南部ハイブッシュ」があったり、半樹高ハイブッシュなど、分かれます。
ハイブッシュ系とラビットアイ系は、実の味や、植物としての性質も、かなり違いがあります。
ハイブッシュ系ブルベリー

ハイブッシュ系のブルベリー品種は、皮がパリッとして薄く、種も小さいものが多いので、食感が良い。
そして、酸味と甘みが交わった、爽やかな味が特徴です。
まさに、成熟期である初夏の頃にぴったりのフルーツと言えます。

また、ハイブッシュ系ブルベリーは、大粒になる品種が多く、見栄えがします。
ブルーベリー狩りでも、大粒の品種は、感動を呼ぶかもしれません。

一方で、北部ハイブッシュ系は暑さに弱く、樹勢もそれほど強くない繊細な品種が多い印象です。
栽培方法や管理によっても、異なりますので、一概に言えませんが、一般的に栽培の難易度が高いと言えます。
ラビットアイ系ブルベリー

ラビットアイ系ブルベリーは、熟す前に一度、ピンク色になることから、「rabbit eye(ウサギの目)」と呼ばれます。
ピンク色で熟すピンクレモネードやフロリダローズなどは、この性質を利用したものだと思われます。

ハイブッシュ系よりは、実のサイズが小さいですが、甘味が強い品種が多く、収量もかなり多くなります。

一方で、皮が厚く、種も目立つ場合があります。
完熟していないと、目立ちやすいので、ラビットアイ系ブルベリーは特に完熟を見極めることが大切となってきます。

ラビットアイ系ブルベリーはハイブッシュ系より樹勢がかなり強く、土壌適応性や耐暑性なども強いため、育てやすいと言えます。
成長も速いような気がします。
どちらも良いところがある

ハイブッシュ系とラビットアイ系ブルベリーは、どちらが良いということではなく、おそらく、好みや、用途、栽培の目的などによって、かわってきます。
どちらも良いところがあり、甲乙つけがたいように思います。

ハイブッシュ系の学名はV.accinium corymbosum L.
ラビットアイ系の学名はV.virgatum Aiton
それぞれ、生物の「種」を表す学名が異なります。
生物分類上は、品種より上位の「種」レベルで違う生き物です。
(北部ハイブッシュ、南部ハイブッシュ、半樹高ハイブッシュは同じ「種」になります)
農作物としての分類上は、どちらも「ブルベリー」ですが、
まるで違う植物のような違いも、見られるのも、納得がいくところです。

